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ポスト コロナの経済で私たちはどうすればいいの?

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新型コロナウイルスによる緊急事態宣言も解除され、経済活動も正常化に向けて動き出していますよね?

ただ、ほとんどの人は経済活動は新型コロナウイルスの感染が世界に広がる状況の前の状態には戻らないと考えています。

新型コロナウイルスの次の感染拡大の波が来る事も十分考えられる中、私たちの経済活動はどのようになるのでしょうか。

マクロ経済学的な予測は経済学者が色々なものを出しているので、それも考慮しつつ、私たちの身近な経済活動がどう変わるのかを考えてみたいと思います。

 

1 ポスト コロナの経済 マクロ経済学的に世界はこう変わる

イェール大学のロバート・シラー教授は、今後失業者が溢れる世の中においてベーシックインカムの導入に向けての動きが加速するのではないかと見ています。

ベーシックインカムとは、国家が全ての国民に対して最低限の生活を送るのに必要な現金を給付するもので、生活保護や年金のような個別的な社会保障の仕組みを統合して、一元的に国民の生活を保障しようというものです。

IMFのギータ・ゴピナート チーフエコノミストは、グローバルなサプライチェーンの麻痺を目の当たりにした企業は、ローカルで危機に備える事のできる体制をつくる方向に舵を切るであろうと考えています。

場合によっては政治的にも保護貿易が推進され、公衆衛生という大義名分の下に国際的な協力を無視し、自国の利益を確保する動きがでるかもしれないとしています。

コーネル大学のエスワール・プラサド教授は、FRBが大規模な債券購入を行ったり、イングランド銀行が政府が資金不足に陥った場合は直接融資を行う仕組みを整えるなど、中央銀行がかつての「通過の番人」ではなく、大胆な手法で経済を支えるようになった事を指摘しています。

そして、各国の中央銀行が経済の総崩れを防ぐために重要な役割を担うが、非現実的な期待も背負わされていると指摘しています。

2 ポスト コロナの経済はベーシックインカムに向けての動きが加速するのか

ベーシックインカムの考え方に近い動きは既に出てきていますよね。国や地方公共団体が助成金を支給したり、定額給付金の支給がそれに近いと思います。

ただ、それは生活保障という面でベーシックインカムの考え方に近いだけであって、それぞれ個別の政策によって一時的に支払われるものに過ぎないという点で、ベーシックインカムとは根本的に異なります。

世界中の国を見たときに各国がどのように考えているのかは分かりませんが、少なくとも日本にはそんな財源はないですし、アメリカのようなドラスティックな解雇もないので、現在の政策の延長線上で生活保障が行われるものと思います。

つまり、ポスト コロナの経済下での一時的な金銭給付が行われるのが主な政策なので、私たちはその給付がある間に自分自身で経済活動を行うための基盤を整える必要があるという事になります。

3 ポスト コロナの経済は企業や国家がローカルに向いた動きに力を入れるのか

日本には資源が乏しいので、資源を輸入して加工して海外に売るという貿易構造はそう簡単に変わりません。

食料自給率は高めておかないと食料のサプライチェーンが寸断された場合に食べるものが不足するという事になってしまうので、農畜産物の保護貿易的な政策は出てくるかもしれませんが、アメリカをはじめとする外国との関係性から、それも限定的であるように思います。

企業が国内に工場を回帰させる動きも一部に見られますが、人件費の安い新興国からの工場を日本国内に回帰させるのはそう簡単ではないですし、アメリカの自動車工場などは市場に近いところにつくったというのと、貿易摩擦の解消の観点から、日本に工場を回帰させるのは非現実的だと思います。

国内に豊富な資源を持つ国が自国優先の政策をとったり、EUがEU経済圏を守るためにかつてのブロック経済のような政策を打ち出すような事は十分にありえると思いますが、日本に関しては、経済構造を見た場合にそんなに大きな変化はなさそうです。

つまり、私たちをとりまく経済環境が企業や国家がローカルに向いた動きに力を入れる事によって大きく変わる事はなさそうです。

4 ポスト コロナの経済における日銀に対する期待

2020年5月に日銀の国債保有残高(国庫短期証券を含む)が500兆円を突破しました。4月の金融政策決定会合では国債の買い入れ上限を撤廃する事が決定されています。

日銀が日本の経済に大きな影響を与える事は言うまでもなく、新型コロナウイルスによって経済活動が停滞している局面においては大規模な金融緩和を行って日本の経済を支えるべきである事は言うまでもありません。

ただ、エスワール・プラサド教授が中央銀行が非現実的な期待を背負わされていると指摘する通り、中央銀行が無茶な金融政策の片棒を担ぐ事によって、その国の経済が崩壊する事は歴史が証明しています。

私たちも野放図に政府に目先の利益を求めるのではなく、長期的な経済正常化の目的のために、短期的に必要な痛みを受け入れる覚悟が必要であると思います。

5 ポスト コロナの経済で結局私たちの生活はどうなるのか

ポスト コロナの経済は、新型コロナウイルスの蔓延前に比べて、経済がシュリンクする事を受け入れざるを得ません。

インフルエンザには予防接種もタミフル等の治療薬もあるにもかかわらず、毎年何千人もの死亡者を出しています。

まだワクチンもできていない新型コロナウイルスが1年や2年程度で終息するものとは到底思えません。

新型コロナウイルスによる経済への影響が特徴的であるのが、「人と人が会う事が避けられる」事によって経済がシュリンクするという事です。

つまり、長期的に人と会わない事が浸透していくものと思われます。

居酒屋に飲みに行くのではなく、家でリモート飲み会をする。お客様に会いに行くのではなくzoomで商談をする。映画館に映画を見に行くのではなくVOD(インターネットで見たいときに見たい動画を見れるサービス)で映画を見る。

こんな生活がある程度長期化する事が目に見えています。

ここに大きく介在するのはITサービスです。リモート飲み会でも、オンラインでの商談でも、VODも全てITサービスが介在します。

つまり、ITサービスがより急速に生活に浸透していく事になると思います。ITリテラシーの格差によって、不自由のない生活ができる人と、生活の多くの部分に支障が出てくる人に二分されると思います。

いい方に考えれば、国民全体のITリテラシーが上がるという事になると思います。

IT化が進むと、これまでの無駄が必然的に省かれる事になります。これまで紙で何時間もかけてやっていた事務作業がSaaSですぐ終わってしまうというような流れが普通に起こります。

業務が効率化されると雇用が減るので、更に経済環境は悪化するかもしれません。

ポスト コロナの経済の中で生き抜くには、ITリテラシーをベースに、ITをツールとしてこれまで以上のサービスを提供するか、人々の生活に絶対必要な例えば農業や漁業等に振り切るというのが究極の二択であるように思います。

ただし、農業や漁業等に振り切るには、人と会わない事によってサプライチェーンが寸断されないような流れをつくっておく必要があります。

中期的にはポスト コロナの経済では私たちの生活はこんな感じになると思います。

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