野彰氏、リチウムイオン開発でノーベル賞 | RanQ [ランク]

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野彰氏、リチウムイオン開発でノーベル賞

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ことしのノーベル化学賞の受賞者に、スマートフォンやパソコンなどに広く使われている「リチウムイオン電池」を開発した大手化学メーカー「旭化成」の名誉フェローの吉野彰氏(71)が選ばれました。 今年は日本人のノーベル賞の受賞者はないかといわれていただけに大変うれしいニュースでした。

ところで、このノーベル化学賞の受賞対象となった「リチウムイオン電池」ですが、どんな特徴があってなにがすごいのか、また吉野彰氏がどういった研究をしてノーベル賞を受賞されたのかをこの記事で記載したいと思います。

1 充電池とは

充電池とは、ご存知の通り充電して繰り返し使える電池のことですが、リチウムイオン電池のほかに、「ニカド電池」、「ニッケル水素電池」という充電池もあります。
また、これら充電して使用する電池を二次電池といいます。(ちなみに、使い捨てタイプのものを一次電池といいます)
充電池の進化の過程を表現すれば、ニカド電池>ニッケル水素電池>リチウムイオン電池となり、現在ニカド電池はほぼ使われていない(世の中にない)状態です。ニッケル水素電池に関しては、ハイブリッド自動車、一部のシェーバーやなどに使われていますが、一番の有名どころは、eneloop(Panasonic)です。ニッケル水素電池は、自己放電(使わない間に電池を消費する)と、メモリー効果※と言われる、充電の継ぎ足しに弱くいきなりパワーダウンが発生・・・という欠点がありましたが、年々改良されており現在では充電すれば、1年程度は充電を維持、メモリー効果にもかなり強くなってきているようです。

※メモリー効果: 完全に使い切っていないニッケル水素充電池に、継ぎ足し充電を行うことで、その継ぎ足しを始めた段階の電池容量を記憶する(メモリー)してしまい、その後電池を使い続けると、そのメモリーされた容量のところで著しい電圧の降下が起きます。電池の容量はまだ十分に残っているのに、機器としては“電池切れ”と判断しってしまう状態です。この場合、強制的に放電することで、そのメモリーをリセットことができます。
 

2 リチウムイオン電池とは

リチウムイオン電池が代表的に利用されているものとして、スマホやタブレット、あとは電気自動車の動力源として搭載されているバッテリーに使用されている充電池になります。
現在の最新の充電池となるリチウムイオン電池は、他の電池に比べて以下の特徴があります。
 ・電池のエネルギー密度が高い。高いエネルギー(電圧)を維持できる。
 ・多くの回数の充電と放電(利用)ができる。
 ・重量が軽い。
・自己放電(使わなくても勝手に電池を消費する)が少ない。
 ・メモリー効果がほとんどない。
など、ニッケル水素電池が改良されてよくなっているとはいえ、高エネルギー、軽量、自己放電の少なさといった特徴は、いずれはニッケル水素電池に代わるものだと思います。

 

 

3 吉野彰氏のリチウムイオン開発とノーベル賞

吉野氏は大阪府吹田市出身で京都大学の大学院を修了後、旭化成に入社し、電池の研究開発部門の責任者などを務めたほか、おととしからは名城大学の教授も務めています。
吉野氏は、「充電できる電池」の小型化と軽量化を目指し、開発に取り組みノーベル化学賞の受賞者、白川英樹さんが発見した電気を通すプラスチック、「ポリアセチレン」を電極に利用する研究をしていました。
そして、今回、一緒にノーベル化学賞を受賞することとなったジョン・グッドイナフさんたちの研究成果に注目し、「コバルト酸リチウム」という化合物の電極と、炭素繊維の電極を組み合わせて昭和60年、現在の「リチウムイオン電池」の原型となる新たな電池の開発に成功しました。
ノーベル賞では、リチウムイオン電池の高エネルギー、軽量といった特徴を、スマートフォンなどのデバイスへの適合性に大きく貢献したこと、高いエネルギー量を維持できることで、電気自動車への利用や太陽光発電や風力発電など、自然エネルギーの電気をためる蓄電池として利用が広がったことなど、化石燃料を使わない社会の実現を可能にする地球環境にやさしい技術として高く評価されました。
日本人がノーベル賞を受賞するのは、去年、医学・生理学賞を受賞した本庶佑さんに続き、アメリカ国籍を取得した人を含めると27人目で、化学賞は、9年前の鈴木章さんと根岸英一さんに続いて8人目となります。

今後も生活の中でますます必要とされるリチウムイオン電池ですが、今後のさらなる改良とともに、次世代の充電池の開発や研究で、再びノーベル化学賞を受賞できる人が日本から誕生するといいですね。

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