RanQ


菅田将暉が泣いた 椎名桔平『3年A組』打ち上げでのスピーチ

  • Thumb 1381271
  • 1
  • 61View

打ち上げ会場で語られた意外なエピソード

「やばいね、先生やるとこんな気持ちになるんですね」。そう話す菅田将暉(26才)の表情は晴れ晴れとしていた。そこから彼は、涙で声を詰まらせながら、思いの丈を語った──。

 3月10日、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の最終回が放送された。教師役で主演した菅田の熱演が人気を呼び、回を重ねるごとに視聴率はアップ。最終回の平均視聴率は15.4%を記録し、5週連続で番組最高記録を塗り替えた。

その放送直後には動画配信サービス『Hulu』でスピンオフ編が配信され、アクセスが殺到したためか、一時つながりにくい状態になる人気ぶりだった。

 その日の放送の約1時間前、同ドラマの打ち上げが都内の東南アジア料理店で行われた。アジアンテイストの広々とした吹き抜けの店内に、スタッフ・キャストをはじめ多くの関係者が集合。

宴の中盤、主要キャストによるスピーチが始まった。ヒロインの永野芽郁(19才)が溌剌とした挨拶を終えると、菅田が壇上に立ち、冒頭の言葉に続けてこう話し始めた。

「5~6年前、このドラマのプロデューサーに会ったとき、個人的な不平不満とかやりたいこととか、とりあえず自分の信念や哲学をいっぱいしゃべったことがあったんです。人と人がつながった時にしかない、あったかいものをテレビでやりたいということをしゃべって…」

 ここまで一気に話すと、菅田は涙をこらえるように、声を震わせ始めた。会場全体も、それまでの賑やかさが嘘のように息をのむ。菅田は「ダメだなぁほんと」と笑ってつぶやくと、かつてのもう1つの夢に触れた。

「ぼくも教師志望だったりしたんですけど、運よく、運悪く、運よくこの世界に入って教師ができなくなって。でも、このドラマを通して先生になれた。この俳優という職業は本当に無限大で何者にもなれるんです」

 そして、同ドラマを“やりたいことを素直にできる、自分にとってのドキュメンタリー”と表現し、その理由を語り始める。

「ぼくが劇中で流している涙とかは、勝手に、ただリアルに出るものなんです。それはドラマ作りとして正しいのか、3か月間悩んでいました。でも、いつも目の前には素直に反応してくれる生徒がいて、ねぎらってくれる大先輩がたがいて、自分に何ができたかわからないですけど、本当に俳優って夢があるなと思いました。俳優になってよかったなと思いました」

 そして、感無量といった面持ちで、次のように結んだ。 「クラス全員、日本中全員が見ている学園ドラマが作りたいっていうぼくの夢が叶いました。本当に皆様のおかげです…ありがとうございました!」  

ついにこらえ切れず涙を流しながら、全員への感謝の言葉で挨拶を締めくくる。  実は、この涙のスピーチの前に、元教師の刑事を演じた椎名桔平(54才)が菅田の涙腺を緩める、感動のスピーチをしていた。

椎名が語ったのは“自分は『3年A組』によって救われた”という意外な話だった。 「このドラマが始まって2話か3話かな、母親が亡くなりましてね。田舎に帰って、そのまま翌日からドラマの撮影だったんですけど、まぁ非常に悲しくて。そういう時にこのドラマの持っている、本当に若くて、無垢に芝居に向かっていく気持ちみたいなものが、自分を勇気づけてくれたんです。

 現場に行ったら先輩もいるし、仲よしもいるし、自分もやらなければいけない役がある。そういうところで毎日毎日過ごすことができた。そういう『3年A組』というドラマに感謝しているし…あとは、菅田!」  

声を張り上げ、主人公を見ながら、話を続けた。 「今回、菅田はだんだんやせていく必要のある役だった。そういう菅田の芝居を見ながら、なんというのかな、主役を支えなきゃなと。そういう菅田を見ながら、プロデューサーに『お前、やせたな』というせりふを足していいかと聞いて、言わせてもらったんです」 と、菅田との共演シーンの秘話を明かした。

 菅田は目を赤くする。そんな菅田と椎名を、会場中の大きな拍手が包み込んだ。  最終回のラストシーン、永野が演じる茅野さくらは「先生の願いが誰かに伝わっていればいいな」と口にした。きっとこの日の2人の言葉は、生徒たちの心に強く響いたに違いない。