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危険な仮想通貨のICOに手を出してはいけない 

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最近仮想通貨についてのニュースを聞く機会も多くなってきました。仮想通貨に関するニュースと言っても、様々なものがあります。新しい仮想通貨が出たというものや、仮想通貨の取引所に関するもの、仮想通貨のマイニングに関するものなど、広範囲に渡ります。

今回は、この中でも、仮想通貨のICOの危険性について取り上げてみたいと思います。

仮想通貨に興味はあるけれども、そもそもICOって何?という方も読んでみてください。今後仮想通貨取引をする上で、きちんとリスクを知った上で取引に参加しましょう。

1 仮想通貨のICOとは

仮想通貨のICOという言葉を、ニュース等で一度は聞いた事があると思います。ICOとは、Initial Coin Offeringの略です。Initial=初めの、Coin=硬貨、Offering=募集なので、直訳すれば、「初めての仮想通貨の募集」という事になります。

「初めての仮想通貨の募集」?何だそれ?ですよね。株式会社のIPOを考えてみてください。これまで未公開だった株式を証券取引所を介して広範囲の市場参加者に買ってもらうのがIPOです。株式が未公開のときよりも大きな額の出資を受ける事ができるメリットがあります。また、上場している会社は未上場の会社と比べて信用度が格段に上がるというメリットもあります。その結果、普通は株価が上がり創業者はキャピタルゲインによる多くの利益を得る事ができます。そのため、多くの会社がIPOを目指すのです。

ICOは、これの仮想通貨版と考えれば分かりやすいと思います。ICOは、株式の発行の代わりに、トークンと呼ばれる仮想通貨を出資者に渡します。事業主は、このトークンの発行によって得た資金を元手に事業を拡大する訳です。

IPOとICOの違いですが、IPOは様々な条件を満たした上で証券会社という第三者を介して行うのに対し、ICOは第三者を介す事なく世界中から簡単に資金を調達できる部分が大きく違います。また、IPOで取得する株式には議決権が付いているので、株主の立場で経営に関与する事ができますが、ICOで取得するトークンには議決権のようなものは付いていないという部分も大きな違いです。

つまり、ICOは仮想通貨を使った資金調達の手段という事ができます。

 

 

 

2 本来は仮想通貨のICOは優れた資金調達手段

世の中に新しいものが出始めたとき、その新しいものを危険視する人達が必ず現れます。仮想通貨に限っての話ではないのですが、多くの場合は、その人達が危険視するリスクは当たらずとも遠からずという状況である事が多いように思います。新しい市場ができれば、その市場で儲けようと企業や個人が参入しようとする動きは当然のものなのですが、大きな儲けが期待できる市場には、必ず詐欺のような事を行ってでも儲けを得ようとする人間が潜んでいるからです。実際に詐欺が行われ、問題が表面化し、法的な規制がなされるというのが世の中に何か新しいものが出始めたときの大まかな流れです。

現在仮想通貨もその状況下にありますが、本来仮想通貨によるICOは優れた資金調達手段のはずです。なぜなら、これまで資金調達が難しかった規模が小さな未上場企業が、仮想通貨のICOによってこれまで接点のなかった世界中の投資家から投資をしてもらう機会を得る事ができるからです。

世界中に沢山の有望なベンチャー企業に投資をしたいという投資家がいますが、インターネットによる情報発信により、その情報の発信主体である企業が将来有望である事を示す事ができれば、その企業は世界中の投資家から仮想通貨を通じて短期間に大きな資金を投資してもらう事ができます。

市場の動きを過度に萎縮させる事のないような内容で、仮想通貨に関してきちんとした法整備が必要である事は論を待たないところだと思います。もちろん長期的にはそのような状態に落ち着くと思いますが、そのような状態になれば、有望なベンチャー企業が短期間に資金を調達し、大きく成長する事ができるようになります。早くそのような秩序ある状態になる事が待ち望まれます。

 

3 仮想通貨のICOに応じるのは何が危険なのか

このように優れた仕組みである仮想通貨による資金調達ですが、残念な事に、その半数以上が詐欺であると言われています。そのため、この記事のタイトルである「危険な仮想通貨のICOに手を出してはいけない」という事になる訳です。

もちろん社会にとって有用なサービスを提供するために、きちんとした事業計画のもとに仮想通貨によるICOを行っている企業も沢山ありますが、素人がそれを見分けるのはなかなか難しいのが現状です。確率論で言えば、半数以上が詐欺であるという事は、2回投資すれば1回は詐欺に遭うという事になります。

ICOを行う企業は、ホワイトペーパーというものを出します。どうしてもICOに応じたい場合は、このホワイトペーパーをよく読んでください。詐欺に遭う人は、「儲かる」という言葉につられて、内容もよく分からないまま出資しているケースが多いようです。ホワイトペーパーの中には技術的な記載がありますが、これが果たして実現可能なものかどうかきちんと判断しましょう。もちろんあなた自身で判断できない場合は、知見のあるエンジニアに判断してもらってもいいのですが、書いてある内容をそのまま信じて投資するのは、詐欺に遭いたいと言っているようなものです。

別に仮想通貨のICOに限った話ではないのですが、投資する企業がどのような企業なのか、きちんと情報を得た上で判断しましょう。ありもしない技術をベースに夢物語をでっちあげ、それをホワイトペーパーに記載している悪質な企業もあるので、注意が必要です。

4 現在の金融庁の規制

報道では仮想通貨を資金決済法ではなく金融商品取引法で規制する方向で動いているような話が出ていますが、金融庁は、そのような事実はないという姿勢を貫いています(もちろん選択肢の一つとして検討はしているのだと思いますが)。

平成29年4月1日から、法定通貨と仮想通貨の交換業務を行うには、金融庁に登録している事が必要とされています。もちろん金融庁への登録なしにこの業務を行えば違法です。トークンも仮想通貨である事には変わりないので、ICOによるトークンの発行を金融庁への登録なしに行えば違法です。

少なくとも、金融庁に登録されていない業者がICOによるトークンの発行を行っているのだとすれば、もうその時点でアウトな訳です。

【金融庁に登録されている仮想通貨交換業者のリスト】

仮想通貨交換業者一覧(Excel)

金融庁に登録している業者が適法に行っているICOなのかどうか、きちんと確認しましょう。

 

 

5 仮想通貨の取引を始めてみよう

これまで仮想通貨のICOの危険性についてお話ししてきましたが、仮想通貨自体が悪い訳ではありません。仮想通貨は、テクノロジーの上でも、投資対象という意味でも、大きな可能性を秘めています。

仮想通貨に興味をお持ちであれば、購入自体は考えてみてもいいのではないでしょうか。将来性のある仮想通貨に投資すれば、大きな値上がりも期待できるので、投資対象として魅力的である事は事実です。少し前の話にはなりますが、ビットコインの上昇期にビットコインを購入し、何千万円もの利益を出した人が沢山出たのは記憶に新しいところです。

ただし、仮想通貨には価格変動のリスクがある事もお忘れなく。ご自身できちんとリスク管理をした上で投資を行いましょう。