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有名税とマーケット感覚。著名人が有名に振り回されないために。

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近頃はまだまだこれから!って芸能人の引退が多いですね。

清水富美加の出家騒動や堀北真希の電撃引退は記憶に新しいです。

彼女らの芸能界引退の背景には"有名税"というものがあると言います。

有名税とは、芸能人や著名な経営者などが、常に週刊誌やメディアのネタにされ、パパラッチに記事にされることを揶揄したものです。

日常の些細なことでも記事にされるため、彼ら彼女らはプライベートもあってないようなものでしょう。

気軽にデートも買い物もできず、SNSで好きなことを発信することもできない…

きっと、それは一般の人たちの想像ができないぐらい閉鎖的な生活なのだろうと思います。

 

現代では有名になることは非常に高くつきます。

昔はインターネットが発達していなかったため、今ほど早く情報が拡散することはありませんでした。

その日の朝に起こったニュースが、たった数時間で全国に広がり、インターネット上に未来永劫残るなんてことはありませんでした。

紙の雑誌や新聞で情報が広がっていた頃は、たとえ一時ゴシップネタにされても、忘れられる権利がありました。

しかし、今は違います。

1 新鮮な人の不幸は蜜の味

情報というものは新鮮であることに価値があります

インターネットの時代においては、情報は世に出た瞬間に急速に価値が失われていきます。

誰もが手に入れられる情報は0円に等しくなるからです。

これは情報のターンオーバー、すなわち移り変わりが昔とは比べ物にならないくらい早くなったことを意味します。

メディアや週刊誌は目を血眼にして最新の情報を手に入れなければ、企業として成り立たなくなります。

結果として、苛烈な情報収集に駆り立てられたパパラッチが昼夜問わず著名人を監視することになるのでしょう。

彼らは著名人がどう感じようが葛藤しようが知ったこっちゃありません。

PVになる・お金になるとなれば、人の不幸も蜜の味なのです。

 

有名であるというのは、扱うことがとても難しいと思います。

有名であることを扱いきれない人は、芸能界から干されたり、自分から引退したり、あるいは心身の調子を崩してしまうのかもしれません。

有名になれば、今は日本中から良くも悪くも評価されることになります。

好評価もあれば、言われようのない誹謗中傷も必ずあるでしょう。

プライベートの詮索も行われるでしょう。

そこまでの対価を払ってまで有名になりたいのか、考える必要があります。

「私を見て!」「注目してくれ!」といった虚栄心や自己顕示欲が根底にある人は、きっと有名であることを扱いきれず、自分の人生が無茶苦茶に振り回されてしまうことでしょう。

 

2 ペンネームで有名になれば有名税を回避できる

今は賢く生きるのがとても難しい世界だと思います。

もちろん有名であることのメリットはあるでしょう。特に小説家やライターにとっては名が売れることは、ブランドの形成にとっても重要です。

自分の名前が有名になるだけで、質は関係なく、人はその人の文章にお金を払ってくれるようになります。

一方で有名でなければ、誰も見向きをしてくれないというシビアな現実があります。

例えば、あるライターがペンネームで有名になることができれば、彼は有名税を払うことなく、ネームのブランドを活用することができます。

これはとても賢い選択でしょう。

また、経営者は自分の名を広めることで、自社のプロモーションに繋げるケースもあるでしょう。

3 "著名性"を飼いならすマーケット感覚

はるかぜちゃんと言うモデル兼タレント兼声優の女子高校生がいます。

彼女はTwitterで積極的な情報発信を行なっていますが、彼女のつぶやきは非常に鋭く、物事の本質をつき、芯があります。

そして、彼女は決してTwitterで暴言を吐いたりすることはありません。たとえ理不尽なリプライが飛んでこようと、丁寧に自分が正しいと思う理由を述べます。

 

彼女は子役の頃からずっと芸能の世界で生きてきました。

おそらく、その世界で生きる上で大切な人の機微を想像し把握する感覚がとても鋭いのだろうと思います。

誰がどの発言に対してどんな風に思うのか。その魑魅魍魎な世界でどう立ち回って生きていけば良いのか、子供の頃からその世界に身をおく中で身につけていったのかもしれません。

 

この誰がどの発言に対してどんな感情を持つのか、人の機微を想像し把握する感覚を、私はマーケット感覚になぞらえます。

マーケット感覚とは、市場において何が売れるのか・何が価値を持つのかを把握する能力です。この市場感覚が鋭く精度が高い人ほど、切れ味の良い商品やサービスを生み出すことができるとされます。

私はこの感覚が有名税に振り回されないために、大きな力を発揮しているのではないかと考えます。

 

先日今村復興大臣が福島県の自主避難者に対して「自己責任」と言う主旨の発言をし、叩かれていました。野党は役職として不適切とし退陣を求めました。

おそらく、彼は何年もこの震災後の復興に関して、途方も無い労力を払って来たのだと思います。

にも関わらず揚げ足をとるような質問を投げかけた記者は失礼だなと思いますが、それでも今村復興大臣が失言をして、自主避難者の心を傷つけてしまったことは確かです。

復興大臣という立場として軽率な発言であったことは間違いないでしょう。

では彼がどうしてそんな発言をしてしまったのだろうかと考えた時、私は彼がマーケット感覚が不足していたのではないかと考えます。

民衆がどんな発言に対してどう反応するかを把握すること、さらに言えば、民衆から反感を買う発言と受け入れられる発言の判断ができる能力です。

 

大成したり、芸能界に長くいる著名人は総じてこの力が優れているではないかと思います。

逆に優れていないと、人生を振り回されることでしょう。

"著名性"を飼いならすためには、"有名であることがどういうことか"を理解し、振り回されないために必要なマーケット感覚を鍛えることが、芸能人や著名人・経営者には必要とされているのではないでしょうか。

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